国内外問わず、商標の乗っ取りを防ぐには?

「全国的にブームになった言葉やブランドのロゴなどが、知らない間に別の者に商標として登録されていた」・・・たまにニュースでも話題になるね。ということは、自分の商標が第三者に先立って出段されるのは、珍しいことではないのだね。
そうです。また、自社の商標を勝手に出願した第三者が、自分と同じ国の人とは限りません。
外国において、自社の商標が勝手に出願され、乗っ取られているケースもあります。
日本での商標が、外国で勝手に出願されるのか・・・。外国での商標の乗っ取りは、気づかないかもしれないな・・・。
対策を知りたいな。

本記事では、国内外での商標の”乗っ取り”の対策をまとめています。

結構身近に起こる!?商標の”乗っ取り”

A社が考案した商標が、B社により先に商標出願されていた。
このようなニュースは、皆様も時々見聞きしますよね。
Youtubeのチャンネル名や、ブームとなったキャッチフレーズ等、対象はさまざまですが、事例は決して少なくありません。

商標の”乗っ取り”は国外においても問題に

また、国外でビジネスを展開している会社様も、商標の乗っ取りに悩まされています。
いつの間にか他社により、ある商品に勝手に自社の商標が使用されていた、という相談も少なくありません。

国外で多数の登録商標を取得している会社様は、どの国にどのような商標を出願したか、管理が間に合っていない場合もあります。
そのような場合であると、自社の商標が乗っ取られていることになかなか気づくことができません。

対策は?

基本的には、商標を使用する(又は使用予定のある)国全てにおいて商標出願をしておくことが、商標の”乗っ取り”への対応策になります。

理由として、商標の保護は、世界的に属地主義(その国の範囲内でのみ保護されること)が採⽤されているためです。
したがって、

・⽇本で登録している商標でも、外国で当該商標を使⽤すると、その国に存在する商標権を侵害する可能性があります。
・⽇本で有名な商標でも、その事実をもって他⼈による外国での商標登録を防ぐことはできません。

現在、インターネットによる情報の収集が活発であるため、外国で⾃⾝の商標が他⼈によって先取りされる可能性も高まっています。
海外進出の妨げを避けるためにも、外国での権利化は忘れないようにしましょう。

また、海外において自社と同じ商標が出願されていないか、定期的に調査することも必要です。

既に外国で商標登録されていてもご用心

既に外国でも商標登録しているよ!
という方でも、以下の点について、自社の外国における登録商標をよく確認してください。

1) 将来的にビジネスを展開する予定の範囲まで、商品や役務が指定された登録商標か

ある国に出願し、商標登録したA社の商標。
(指定商品の区分:25類(被服、靴等)、28類(おもちゃ、運動⽤具等))
一方、A社とは関係のない現地企業B者が、A社と同じ商標を出願、結果、商標登録された。
(指定商品の区分:16類(⽂房具等))

その後にA社はX国で⽂房具の販売も始めたところ、B社から警告を受け、⽂房具に商標を使⽤できない事態に陥った。

上述のような問題に陥らないために、その国におけるビジネス展望と自社の登録商標とをよく確認しましょう。

2) 日本と同じ商品・サービスの表記で、他国でも同様に権利範囲をカバーできているか

日本においては類似の関係にある指定商品・役務でも、他国においては類似の関係にない、という可能性があります。
外国においても、自身が希望する指定商品・役務の範囲が網羅できているかを確認してみてください。

確認する方法としては、例えば、⽇本と韓国⼜は⽇本と台湾における、商品・役務の類似範囲の対応関係をまとめた資料があります。
特許庁のホームページから確認できる、こちらの資料等も参考にしてみてください。

海外で使用予定の商標は、できるだけ早くその国で商標出願する。これができていても、安心はできないのだね。
特に、指定商品・役務が外国商標においても網羅できているかは心配だな。
商品・役務の種類によっては、互いに類似するものと認められるのか、現地代理人に問い合わせた方がよいものもあります。現地代理人とコネクションのある、日本の専門家に相談するのもいいかもしれません。
なるほど。心配だったら、専門家を頼ってみた方がよさそうだ。

まとめ

本記事では、国内外の商標の”乗っ取り”に関しての注意点を説明しました。
外国での商標出願は完了しているけれど、指定商品と役務がきちんと網羅された上での登録商標になっているか、不安に感じる方もいらっしゃるのかもしれません。
その場合は、お気軽に当所へご相談ください!
各国の現地代理人と当所が連携し、貴社が取得している外国の登録商標について確認いたします。

また、Amazing DXは、外国への出願にも対応しております!ご依頼いただいた際には、ご指定の出願国にあわせて事前にお見積もりいたします。

外国商標出願は、外国に特化した弁理士事務所にお任せを。

当所は、創業以来、多数の外国事務所とお付き合いを重ねてまいりました。
米国、欧州、韓国などはもちろん、アフリカや中南米、中東にも対応しております。

あらゆる国に対応した、HARAKENZOの外国商標出願サービスを、ぜひご体感ください。

supervisor
この記事の監修者:
HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
大阪法務戦略部長 八谷 晃典
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