キャッチコピーやキャッチフレーズって商標登録できるの? 識別性 2023年1月5日 2026年6月9日 Amazing DX Support Team 新しいサービスについてロゴとキャッチコピーを考えたんだけど、ロゴはともかくキャッチコピーって商標登録できるのかな昔に比べて登録しやすくなったって聞いたことがあるんだけど、いったいどういう意味なんだろう? 2016(平成28)年4月1日に商標法の審査基準が45年ぶりに大幅に改訂されましたキャッチコピーが登録されやすくなったという認識はこの改訂によるものと思いますが、本当に登録されやすくなったのかについて、少しご説明します キャッチコピー・キャッチフレーズとは キャッチコピーやキャッチフレーズとは、広告や宣伝の際に、顧客の目を惹くように工夫された、端的なうたい文句やスローガンのことをいいます。 具体的には、テレビコマーシャルや電車の中吊り広告などでよく見かける、商品やサービスの特徴を印象的な言葉で端的に表現したもの、あるいは企業のイメージを表現したスローガンです。 キャッチコピーの商標登録 簡潔な宣伝文句は、商標登録で認められるための商品やサービスを区別する目印としての機能(=識別性・識別力)を充分に果たしていないとされ、キャッチコピーも原則として、商標登録の対象とされていませんでした。 商標の登録要件としての「識別力」について キャッチコピーに関する商標審査基準の改訂 改訂前 改訂前の審査基準では、「標語(例えば、キャッチフレーズ)は、商標法第3条第1項第6号に該当する」とされていました。 キャッチコピーなどは、原則として、第3条1項6号「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」に該当し、自他商品識別標識として機能することができない、いわゆる識別力を持っていない商標であるとして、拒絶理由の対象となっていました。 つまり、上述のとおりキャッチコピーは原則商標登録の対象には含まれていませんでした。 そのため、キャッチコピーやキャッチフレーズを商標登録する場合は、拒絶を前提に出願し、それを克服する形で登録まで持っていく必要がありました。 改訂前でもこのルートで例外的に商標登録が認められたキャッチコピーはいくつかありますが、いずれにしても費用と時間と高い専門性を有するため、キャッチコピーの商標登録は非常に難しいとされてきました。 例) 「元気ハツラツ」(大塚製薬株式会社、商標登録第4882442号) 「The Power of Dreams」(本田技研工業株式会社、商標登録第4599911号) 「プライスレス」(マスターカード インターナショナル インコーポレイテツド、商標登録第4362936号) 改訂後 2016年(平成28年)4月の改訂により、「標語(例えば、キャッチフレーズ)は、商標法第3条第1項第6号に該当する」の記載が削除されました。これによりキャッチコピー・キャッチフレーズでも第3条1項6号に該当せず、商標登録の可能性があることが明らかになりました。 ただし、すべてのキャッチコピーについて、登録されるわけではありません。 改訂後の審査基準によれば、「出願商標が、その商品若しくは役務の宣伝広告又は企業理念・経営方針等を普通に用いられる方法で表示したものとしてのみ認識させる場合」は、第3条1項6号に該当して登録が認められず、「出願商標が、その商品若しくは役務の宣伝広告又は企業理念・経営方針等としてのみならず、造語等としても認識できる場合」には、同号には該当しないと判断されます。 さらに、「商品又は役務の宣伝広告以外を認識させる事情」として、以下が例示列挙されました。 指定商品または指定役務との関係で直接的、具体的な意味合いが認められないこと 出願人が出願商標を一定期間自他商品・役務識別標識として使用しているのに対し、第三者が出願商標と同一または類似の語句を宣伝広告として使用していないこと どのような影響がある? 改訂前は、キャッチコピー・キャッチフレーズは商標登録の対象外を原則とされていたことを考えると、原則が変更されたことは大きな意味があるといえます。しかしながら、この改定により、キャッチコピーを商標登録する審査基準そのものが緩くなった、と言うことはできません。 しかし、これまではただ「原則拒否」とされていたキャッチコピーの商標登録出願で満たすべき要件が明確になったことで、中小企業や個人でもキャッチコピーの商標登録も現実的となった、知財戦略上非常に大きな意義を持つ改正といえます。 キャッチコピーを商標登録するメリット 商標登録することで、そのキャッチコピーを指定商品・役務の範囲で独占的に使用することが可能です。また、類似のキャッチコピーが他社で使用されている場合には禁止権を行使することができます。商標登録は先願主義ですので、他社に先取りされる前に出願することをおすすめします。 なるほど、「キャッチコピーが登録しやすくなった」って認識は、審査基準が改訂されたことに由来していたんだねどんなキャッチコピーでも登録できるわけではないと思うけど、具体的にどんな場合であれば登録の可能性があるのかな 改訂後の商標法第3条第1項第6号の審査基準をもとに解釈すると、以下の要件を満たすキャッチコピーであれば、登録の可能性があると考えます 特定の商品宣伝にならずに企業理念を反映している 抽象的な表現に留めており直接的な意味を有しない 他人が使っておらずかつ自分が一定期間利用している また、会社名+キャチコピーであれば商標登録の可能性が高まる傾向があります。 (例)「新しい街へ。新しい毎日へ。\ヤマトホームコンビニエンス」(ヤマトホールディングス株式会社、商標登録第5553160号) 登録の可能性があるなら出願手続を進めたいんだけど、「抽象的な表現に留めており直接的な意味を有しない」の判断が難しいなどこか相談できるところはないかな 商標登録の可能性について不安がある場合は、出願する前に商標の専門家である弁理士に相談するとよいでしょう商標調査を行えば、登録されるかどうかの見通しを立てることができますよ キャッチコピーを商標登録したい方へ 出願費用をできるだけ安く抑えたい人には、「Amazing DX®」がおすすめです。 AIとのコラボレーションにより驚きの低価格を実現しているだけでなく、商標弁理士とはチャットでもご相談可能ですので、初めての方でもお気軽にご利用いただけます。 商標弁理士に相談してみませんか? 商標のことで、もっと知りたいこと、お悩みごとはありませんか? 商標登録のメリットや手続きについて専門家に相談してみませんか?経験豊富な商標弁理士があなたの疑問にお答えします。 お問い合せフォームへ進む この記事の監修者: HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK 大阪法務戦略部長 八谷 晃典 スペシャリスト, 弁理士, 特定侵害訴訟代理人, 監修者