商標登録にデメリットはある?メリットと対策も紹介 商標出願前 2022年10月12日 2023年6月9日 Amazing DX Support Team 商標登録にデメリットってある? 最近いろんないざこざも起こってるし、商標登録って重要そうだな でも、デメリットはないのかな? そうですね、商標を出願・登録するにあたって、デメリットがないとは言い切れません どんなデメリットがあるのか一緒に見てみましょう 商標を出願・登録することに関するメリットについては、昨今、様々な場面で紹介されています。しかし、商標出願・登録には、メリットしかないのでしょうか?この記事では、商標登録のデメリットを解説し、その対策をご紹介します。 商標登録のメリット・デメリット まずは、商標を出願・登録することによるメリット・デメリットを確認しましょう。 メリット 商標出願・登録にはメリットがたくさんありますが、代表的なものは以下のとおりです。 商標を独占的に使用できる他人の商標登録を防ぐことができる商標が盗用されるリスクを軽減できるライセンス契約を締結できる 何といっても1番のメリットは、「1. 商標を独占的に使用できる」ことです。商標を登録していると、他人が、類似する商標を類似する商品・サービスに使用した場合、使用の差し止めや損害賠償請求をすることができます。 また、商標登録は「早い者勝ち(先願主義)」なので、類似の商品・サービスに関する類似の商標が出願された場合、後から出願された商標は登録が認められません。つまり、商標登録しておくことで、「2. 他人の商標登録を防ぐことができる」のです。 この他にも、独自のブランドを構築するのに役立つことや、社会的信用を得られるという点も、商標登録のメリットでしょう。 商標登録のメリットについては、別の記事でも詳しく説明しているので、こちらもご参照ください。 大切なブランドを守る – 商標登録のメリットや効果とは デメリット 一方、商標出願・登録には、以下のことがデメリットとして考えられます。 1. 出願・登録に費用がかかる 費用の問題は、ビジネスにとって非常に重要ですよね。 商標出願・登録には、特許庁に費用を支払う必要があります。費用は、出願時・登録時にそれぞれ発生します。 出願時の費用: 3,400円+8,600円×区分数登録時の費用:32,900円×区分数(※10年一括納付の場合)(※2022年9月現在の費用) 1区分だと約5万円ですが、1区分だけで済む場合ばかりではありません。2~3区分程度指定することが比較的多いかと思いますが、3区分だと13万円程必要になります。 さらに、出願や登録の手続、審査の過程で拒絶を受けた際の対応などを、専門家である弁理士に依頼すると、その手数料が発生します。弁理士費用は、事務所によって様々ですが、最低でも1つの手続につき数万円から、出願から登録までの全体では数十万円かかることもめずらしくありません。 2. 登録までに時間がかかる 商標は出願したら即登録ではなく、審査・登録料納付等の中間の手続が必要となります。登録までの時間には、スムーズに審査を通過できるかどうかが大きく影響しますが、出願から登録まで9~12ヶ月程度は見ておく必要があります。 そのため、めまぐるしく移り変わっていくビジネスの世界からすると、もどかしく感じるかもしれません。 これは、デメリットというより注意点になりますが、商標に関するビジネス戦略・ブランディング戦略については、前もって検討・対応を進める必要があります。 3. 管理に手間がかかる 商標は、出願→特許庁での審査→登録料の支払い→登録、という流れで登録されます。この間、特許庁からの通知を確認し、期限までに必要な対応を取らなければなりません。 また、商標登録は10年ごとに更新が可能ですが、更新費用を支払わないと更新されず、期限切れとなってしまいます。 会社の名称や住所が変われば、その手続を行うことも必要になります。 このように、商標は、出願から登録までも、登録されたあとも、必要な限りずっと管理しなければなりません。法や制度の改定によって、期限や必要な対応が変わることもありますので、担当者が自分1人だったり、他の仕事と兼務しながらだったりすると、商標の管理はなかなか大変です。 デメリットへの対策 これらのデメリットに対しては、以下のような対策を取ることができます。 1. 費用対策:自分で手続する 商標出願・登録の手続は、日本に住所を持っている人や企業なら、自分で行うことができます。自分で特許庁への手続を行えば、弁理士の手数料は発生しないので、大きな節約になります。 特許庁の費用はどうしても発生してしまいますが、店名や商品・サービス名を変更せざるを得なくなった場合のコストや損害賠償請求のリスクを考えると、けして高い出費とは言えないと思います。 省庁や自治体等の補助金・助成金が利用できる場合もありますので、そういった方策も抜かりなく検討してくださいね。 自分で商標出願・登録する方法は、別の記事で詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。 自分で商標登録を申請することで費用を抑える方法を解説 ただし、自分で商標出願する場合には、商標や指定商品・サービスが、自分のビジネスを適切に保護できるものになっているか、注意が必要です。実際に使用している商標やその商品・サービスと、登録された商標や指定商品・サービスが異なっていると、せっかく商標を登録していても役立てられない場合があります。 2. 時間対策:「早期審査制度」または「ファストトラック審査」を利用する 早期審査制度 早期審査制度は、一定の条件をクリアした上で申請することで、通常よりも早く審査を実施してもらえる制度です。この制度を利用すると、審査の順番待ち期間は申請から平均2.1ヶ月(2021年実績)と、通常の出願と比べて大幅に早く審査を進めてもらうことができます。 早期審査制度は、以下の条件のどれかに当てはまる場合に申請できます。 出願商標を使用中の商品・役務のみを指定している件出願商標を指定商品・役務の一部に使用していて、かつ、権利化に緊急性を要する件出願商標を指定商品・役務の一部に使用していて、かつ、「類似商品・役務審査基準」に掲載されている商品・役務のみを指定している件 早期審査制度は、出願商標を多少なりとも使用していないと利用できない点に注意が必要です。 参考:特許庁 商標早期審査・早期審理の概要 ファストトラック審査 まだ使用していない商標の場合、ファストトラック審査の対象となるように出願内容を調整することも1つの方法です。 ファストトラック審査の対象となった場合、出願から約6ヶ月で最初の審査結果の通知が行われます。通常の案件では平均9ヶ月程かかるのに比べると、3ヶ月程早く審査結果を受け取れます(※期間は2022年3月時点の目安)。 しかも、出願が以下の両方の条件を満たしていれば、特別な申請なしでファストトラック審査の対象となります。 指定商品・役務が、「類似商品・役務審査基準」・「商標法施行規則」・「商品・サービス国際分類表(ニース分類)」に掲載されているもののみであること審査着手までに、指定商品・役務の補正をしていないこと 参考:特許庁 ファストトラック審査 3. 手間対策:特許事務所(弁理士事務所)に依頼する 弁理士が所属する特許事務所は、特許・商標をはじめとする知的財産のプロ集団です。 商標出願・登録の手続と実務に精通しているので、出願から登録まで、あなたの商標を保護するために必要なアドバイスとサポートをしてくれます。弁理士に依頼すれば、出願書類(願書)の作成から、拒絶理由通知への対応、登録料の支払いなども、あなたの意向に沿って対応してもらえます。また、出願前に調査を行って、商標が登録されるかどうかをチェックしてもらうことも可能です。登録後の管理もしてくれるので、更新忘れも防げますし、登録期間中に不使用取消請求や無効請求を受けた場合にも、適切な対応を取ることができます。 ただし、弁理士費用が発生するのがネックな点です。 費用を抑えようと思って自分で手続すると管理の手間がかかるし、手間を省こうと思って弁理士に依頼すると費用がかかる…… 費用と手間、どちらかを諦めるしかないのかな? そもそも商標出願に慣れていないから、きちんと手続できるかも不安なのに…… 出費を抑えながら、管理の手間も省き、プロのアドバイスも受けたい そんな方には、「Amazing DX®」がおすすめです Amazing DX®でデメリットを克服! Amazing DX®は、大手国際特許事務所が運営する、オンラインで商標出願・登録を弁理士に依頼できるサービスです。AIと弁理士のコラボレーションで、徹底的に無駄をそぎ落としたサービスだから、「経験豊富な弁理士に依頼する安心」と「リーズナブルな手数料」の両立を実現しました。 必要な操作は、商標の入力と指定商品・サービスの選択だけ。しかも、商品・サービスの選択肢は全て「類似商品・役務審査基準」に記載のものなので、自動的にファストトラック審査の対象になります。 担当の弁理士とは、チャットとメールを使ってやりとりし、ご依頼から手続完了までスピーディーに進みます。 出願から登録料納付の手続、出願後の管理までプロに任せて、費用はなんと53,000円!(1区分、税込、特許庁費用込) 費用・時間・手間のデメリットを、最小限にできるんだね! 費用は抑えたい、でも自分で手続するのは不安、という方はぜひAmazing DX®を検討してくださいね。 費用見積はこちら まとめ 商標出願・登録には、主に「費用がかかること」、「時間がかかること」、「手間がかかること」という3つのデメリットがあります。 しかし、「商標を独占的に使用できること」などのメリットと比較すると、十分に回収できるコストだと言えると思います。むしろ、商標を登録しないことによって受けるデメリット・ダメージの方が深刻でしょう。 各種制度・サービスの利用も検討して、あなたの大切な商標をしっかり守ってくださいね。 この記事の監修者: HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK 大阪法務戦略部長 八谷 晃典 スペシャリスト, 弁理士, 特定侵害訴訟代理人, 監修者