商標の早期審査とは？ 商標登録を早める方法について解説！

商標をもう使ってるんだけど、他社とのトラブルになると困るから、出来るだけ早く権利化したいな
何かいい方法はないかな？

商標をすでに使用しているなら、早期審査制度を使うといいですよ
商標をどのように使用しているかで、要件が変わりますので、しっかりチェックしましょう

商標の早期審査とは

商標早期審査、一定の要件の下、出願人からの申請を受けて審査を通常に比べて早く実施する制度です。

なお、商標登録を早めるための他の制度として、ファストトラック審査制度がありましたが、現在は休止されています。

【！】ファストトラック審査は、2023年3月31日をもって休止されます。
なお、再開時期は未定です。
ご参考：特許庁ホームページ

ちなみに、審判事件の場合は、「早期審査」ではなく「早期審理」と言います。

早期審査の要件

早期審査を受けられるかどうかを判断するフローを、早見表にしてみました。

早期審査を受けるには、以下のいずれかのケースに当てはまることが必要です（どのケースでも、商標をすでに使用している必要があります）。

1. 全ての指定商品・役務について出願商標をすでに使用している場合
2. 一部の指定商品・役務について出願商標をすでに使用している　＋　権利化の緊急性がある場合
3. 一部の指定商品・役務について出願商標をすでに使用している　＋　「類似商品・役務審査基準」などに掲載の商品・役務のみ指定している場合

商標の使用について

商標の使用証拠とは？

商標の使用証拠の例としては、以下のようなものがあります。

• 商標を付けた商品を撮影した写真
• 商標を付けた商品・役務に関するパンフレットやカタログ
• 商標を付けた商品・役務に関する広告やウェブサイトの画面の写し

使用商標は、出願商標と同一か？

使用している商標は、出願商標と同一である必要があります。

ローマ字で出願した商標をカタカナで使う、「文字+図形」で出願した商標を図形部分だけ使う、などは同一と判断されませんので注意が必要です。

商標の使用準備について

商標を使用していなくても、「使用の準備を相当程度進めている」と認められれば、早期審査を受けることができます。

使用の準備を相当程度進めていることを示すには、以下のような対外的な行為の証拠が有効です。

• 社外へのカタログやパンフレット、広告の受発注書
• 報道資料
• 医薬品の場合、「医薬品製造販売承認申請書」の写し

社内企画の段階では、「使用の準備を相当程度進めている」にはあたらないんだね

一部の指定商品への商標の使用について

権利化の緊急性について

一部の指定商品についてのみ商標を使用している場合、権利化の緊急性があることを証明する必要があります。

「緊急性がある」とは、以下の状況のどれかをいいます。

1. 第三者が出願商標を無断で使用（使用準備）している
2. 出願商標の使用（使用準備）について、第三者から警告を受けている
3. 出願商標について、第三者から使用許諾を求められている
4. 出願商標について、外国にも出願中である
5. この出願をマドプロ出願の基礎出願とする予定がある

「類似商品・役務審査基準」等に掲載の商品・役務について

「類似商品・役務審査基準」等に掲載されている指定商品・指定役務のみを指定している場合、上記の権利化の緊急性の証明は不要です。

「類似商品・役務審査基準」等とは、以下のものです。

• 商標法施行規則　別表（第6条関係）
• 類似商品・役務審査基準
• 商品・サービス国際分類表（ニース分類）

Amazing DX で商標出願し、早期審査を受けてみましょう

Amazing DXで選択できる商品・サービスは全て「類似商品・役務審査基準」に掲載されています。

そのため、商標の使用に関する証拠をご提供いただければ、早期審査を受けることが可能です！

使用を示す証拠が認められるかどうか、どの証拠をつけて早期審査を請求したらいいか、弁理士事務所に相談すれば安心して手続を進められるね！