商標登録からスーパー戦隊などのタイトルを先読みする方法を解説!

男児向けの製品を企画・販売しているから、来年のスーパー戦隊や仮面ライダーの傾向を把握しておきたいよ
何かいい方法はないかな?
毎年新しいタイトルが出るコンテンツについては、タイトルが商標登録されていることが多いので、そこから先読みすることもできますよ

次の戦隊シリーズのタイトルが商標から分かるのはなぜ?

他社のビジネス動向を把握する方法は色々ありますが、すでに出願・登録されている商標を検索することで、情報を先読みする方法もあります。

この記事では、商標出願から次の特撮シリーズ(ヒーロー)のタイトルを知る方法について解説します。

商標は使用する前に出願しておくのが鉄則

なぜ、商標を検索することで動向が先読みできるのでしょう?

商標は、先に登録された方が先に権利が発生するシステムです。そのため、他人に先取りされないよう、使用する前に商標出願しておくのが鉄則です。

そういえば、タイトルが先に発表されたので、先取り出願をされて、後からタイトルを変更することになったスマホゲームもあるって聞いたなぁ

ですから、各種のコンテンツ作品は、タイトルの発表前に商標出願されていることが多いのです。

余談:ところで「戦隊」をご当地ヒーローに使っていいの?

よし、さっそくAmazing DXで「戦隊」を検索……してみたら、バンダイの「戦隊」という商標が出てきたよ
ご当地ヒーローとかで「戦隊」を使ってるのを見たことがあるけど、いいのかな?

「戦隊」と「○○戦隊」が必ずしも類似になるわけではないので、「戦隊」という言葉を使っても、商標法上は直ちに侵害になるとは限りません。

ただ、ブランドイメージの問題になることもあるので、あらかじめ権利者と話し合った方が、トラブルは避けられるでしょう。

実際、商標権者がその存在を認知したうえで活動を続けているご当地ヒーローもいれば、活動中止となったご当地ヒーローもいるようです。

ウォッチングサービスを使って気になる商標登録をさがす

定期的に特定の商標を監視するのであれば、「ウォッチング」と呼ばれるサービスがオススメです。

出願商標・登録商標の中から特定の商標を検索した結果を、「毎月」「毎年」といった単位でレポートしてくれます。

有料のウォッチングサービス

各種商標サービス会社が、ウォッチングサービスを提供しています。

例えば、INFOSONARでは、初期費用10,000円、月額1,000円(いずれも税別)で毎月検索結果をメール送付するサービスを提供しています。(2024年11月29日時点)

商標bot

X(旧Twitter)には、特許庁から発表されるデータをもとに、自動的に商標出願データをポストしているアカウントもあります。

中には、定期的に特定の検索結果を送ってもらえるアカウントもあるようです。

でも、そこまでお金はかけられないし、SNSを使うのもなんだか抵抗があるよ
では、自分で検索してみるのはどうでしょう?

気になる商標登録を自分で検索する

おススメの検索時期

毎年出願される時期は、番組の放送開始時期や商品開発の都合上、おおむね傾向があります。

以下の時期に検索するのがおススメです。

おススメのデータベース:J-PlatPat

特許庁の提供している検索データベースです。

なにより、特許庁が提供しているため、信頼性が最も高いのがポイントです。

J-PlatPatにアクセスし、「出願人/権利者/名義人」の欄に「東映株式会社」を入れて検索してみましょう。同じ権利者の商標が一覧で表示されます。

(サイトのページを進めるのが大変なときは、Chrome/Edge拡張機能のAutoPagerizeを使うと少し楽です)

これなら気になるタイトルをまとめて検索できそうだね
タイトルから内容を予想するのも面白いな
よし、商品開発がんばろう!

弁理士に相談して気になる商標登録をさがす

J-PlatPatでの検索は難しい、という方は、弁理士にご相談ください。気になる他社動向について、ご相談を承ります。

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この記事の監修者:
HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
大阪法務戦略部長 八谷 晃典
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