Amazonブランド登録の申請に必要な条件と「商標登録」について解説

Amazonブランド登録のためには

Amazonに自社の製品を出品しているんだけど、Amazonブランド登録をすると、自社ブランド専用のストアページを作成できるらしいんだ。これは売上アップにつながりそうだよね。だから、ブランド登録の申請をしようかと考えているんだけど、ブランド登録の条件ってなんだろう？

Amazonブランド登録を申請するための条件は色々ありますが、まずは、Amazonブランド登録アカウントの作成ですね。そして、最も重要な条件は「商標登録を持っていること」です。

いろいろな条件があるんだね。知っている情報を教えてよ。
ブランド登録したいけれど、自分でできるかな・・・

Amazonブランド登録の条件

Amazonブランド登録は、Amazon上で自社ブランド製品を販売するための登録プログラムです。ブランド登録をすることで、商品のページにブランド名が表示されるため、購入者にとって商品を見つけやすくなります。

また、Amazonセラーの個人・企業にとっては、知的財産保護による相乗り業者の回避、商品ページの編集権限強化によるブランドの構築や出品情報の管理、スポンサーブランド広告による売り上げアップの効果など、大きなメリットがあります。

Amazonブランド登録をするためは、様々な条件があります。
本記事では、Amazonブランド登録に必要な条件を紹介し、条件のうち最も重要な「商標登録」について、弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARKの商標弁理士が、Amazonセラーの商標出願で経験した事例を踏まえて、わかりやすく解説します。

Amazonブランド登録アカウントの作成

ブランド登録のサイトページ（リンク）にアクセスし、ブランド登録先の国のマーケットプレイスを、画面に表示される国リスト一覧の中から選択します。

Amazonのセラーセントラルアカウントをお持ちの方は、その販売アカウントのメールアドレスを使用すれすれば、販売アカウントにすぐに適用されるようになります。

これで、ブランド登録アカウントが作成されます。

商標登録

Amazonブランド登録の手続には商標登録が必須です。
商標登録は、商品やサービスに関する独自の名称、ロゴなどを保護するための手続きです。商標登録には時間や手間と費用がかかりますが、商品やサービスを他社から差別化するためには必要な手続きです。

・Amazonブランド登録するブランド名は文字などを含むこと

Amazonブランド登録ができるのは、「文字商標」　または　「語句、文字、または数字を含む図形商標」　のどちらかに限られています。
Amazonブランド登録したい商標は、文字や数字を含む商標に決めておく必要があります。

【注意点】
例えば、キャラクターの図柄のような図形のみの商標では、Amazonブランド登録はできません。

・決められた国の商標登録であること

ブランド名をブランド登録する場合、Amazonで決められた国の商標登録を必ず取得しておきます。

2023年2月現在、日本以外に、以下の国で発行された商標登録が受付可能とされています。

米国、ブラジル、カナダ、メキシコ、オーストラリア、インド、フランス、ドイツ、イタリア、トルコ、シンガポール、スペイン、ベルギー、オランダ、サウジアラビア、イギリス、エジプト、スウェーデン、ポーランド、欧州連合、アラブ首長国連邦

【重要！】
上記の国の中から選択できますが、日本のAmazonストアで製品を販売する場合は、日本の商標登録に基づきブランド登録することをおすすめします。

悪質な相乗り業者や模倣品を発見したブランド登録者、すなわち商標権者は、商標権に基づく権利行使を行い、Amazonに通報すれば、Amazonは対応して業者の出品を停止させることができます。
この権利は、商標権を取得した国の中だけで認められます。
日本国内での商標権の侵害対策のためには、日本の商標登録でブランド登録するとよいです。

Amazonブランド登録における登録商標のメリットの詳細は、以下の記事に記載していますのでご参照ください。

・販売する製品が商標の指定商品に含まれていること

Amazondでのブランド名＝商標の使用は、商標登録により得られる権利内で行われていなければなりません。
つまり、Amazonストアで販売する製品は、商標登録の指定商品に限られます。
そのため、商標出願の内容が、自社製品に適切であるか判断が難しいのであれば、商標の専門家である弁理士に商標出願を依頼した方がよいでしょう。

・商標は登録されていること

ブランド登録の申請は、原則的に、商標が登録された後に行います。

商標は、特許庁へ出願されると、特許庁での審査を経て登録されますが、出願から登録までおよそ４～１０か月がかかります（2023年3月時点）。
早めに特許庁へ手続きを行うことをおすすめします。

【商標登録について】

特許庁では、主に以下の点について審査が行われ、審査に合格した商標だけ登録が認められます。

・識別力があること
商標には、自分の商品やサービスを他人の商品やサービス識別するために十分な識別力（自他商品識別機能）が必要です。識別力がない商標は、登録が認められません。

・類似した商標が既に登録されていないこと
商標が、既存の商標との類似性があるかどうかも重要な要素となります。類似した商標が既に登録されている場合、商標登録は認められません。
商標を出願をする前に、商標データベースなどで類似する商標がないか調査を行い、登録の可能性を確認しておくことが必要です。

・公序良俗に反しないこと
商標には公序良俗に反するものは登録できません。具体的には、暴力的、人種差別的な内容などが含まれます。

審査に合格した商標は、一定期間内に登録料を支払う必要が有ります。
登録料が支払われると、正式に登録が認められます。
権利を維持するためには、登録後も定期的に更新料を支払い、権利を有効にしておく必要があります。

Amazonによる審査

Amazonは、ブランド登録の申請内容を審査し、承認または却下を決定します。

承認するかどうかは、商品の品質や顧客サービスの質、知的財産権の遵守などを考慮して判断されます。

Amazonブランド登録の申請ができるのは商標権者

Amazonブランド登録は、商標権者自身がAmazonにブランド登録の申請をする、と決められています。
商標権者以外が申請を提出しても、通常、審査で承認されません。

ブランド登録申請後、Amazonからの確認コードを入力すること

Amazonでの審査が終わると、Amazonはブランド登録の申請が商標権者自身で行われているかどうかを確認するために、確認コードを送信します。
確認コードを受け取ったら、Amazonブランド登録アカウントにログインして、このコードを提出します。
Amazonに確認コードを送信すれば、ブランド登録は完了です。

＊「Amazing DX®」から商標出願をご依頼いただいた場合、確認コードは出願代理人である弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARKに送信されてきます。
当所で受け取った確認コードは速やかにお客様にご提供します。

Amazonブランド登録の申請方法の詳細については、以下の記事に掲載しています。

Amazonブランド登録で利用できるツールをうまく活用すれば、会社の売上アップにつなげられるね。でも、まずは商標の出願だ。すぐに出願の準備を進めるよ。

まとめ

Amazonブランド登録の条件、そして、Amazonブランド登録での商標登録の重要性について、お分かりいただけたでしょうか。
Amazonブランド登録を申請したいが日本の商標登録がない、という方は、今すぐ商標の出願をご検討ください。

商標出願には、弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK が提供するサービス「Amazing DX®」をご利用ください。
当事務所は40年以上の歴史がある大手の特許事務所です。

出願から登録にかかる費用は１区分で53,000円（特許庁印紙代29,200円を含む）であり、当所の手数料は低額です。

「Amazing DX®」について、また商標全般について、お困りごとや疑問点などがありましたら、お問合せフォームから商標専門弁理士にご相談いただけます。

まずは「無料商標検索」をお試しください。