商標に使用できる記号はどんな記号？登録可能な記号について解説！

出願したい商標に記号が入っているのだけど、この記号って商標に含めても良い記号なのかな？
商標に使用してよい記号と使用してはいけない記号ってあるの？

出願する商標の態様によります。
例えば、標準文字のみを使用して文字商標を出願したいのであれば、標準文字に指定されている記号しか使用してはいけません。

商標に使用できる記号と使用できない記号がある？

別記事では、文字商標と「標準文字」制度について、また「標準文字」に指定される文字についてご案内致しました。

文字商標に含まれる「文字」には、単にひらがなやカタカナ、漢字等の文字だけでなく、「！」や「・」などの⾮常に⼀般的な記号も含まれています。

では、「非常に一般的な記号」と考えられる記号であれば、どんな記号であっても商標に使用してもよいのでしょうか？

この記事では、商標登録が可能な記号について解説致します。

文字商標に使用できる記号

別記事でもご案内した通り、文字商標とは、基本的に「文字だけでできている商標」の意味で使われています。

また、文字商標に関連して、日本には「標準文字」の制度があります。「標準文字」制度とは、特許庁長官に指定された特定の文字のことです。
標準文字は、商標法第5条第3項に規定されており、平成28年9月23日発行の特許庁公報（公示号9）において、新しい標準文字が指定されました。

詳細は、特許庁のサイトをご覧ください。標準文字として指定された文字の一覧が表示されています。

参考：特許庁「商標法第5条第3項に規定する標準⽂字の指定について」

「新しい標準文字」のうち、以下の記号が標準文字として指定されています。

上記の記号を商標へ用いる場合は、標準文字を使用した文字商標として出願すれば問題ありません。
また、記号の他に、1文字分の空白（スペース）も標準文字として指定されています。

なお、商標に標準文字を使用する際、下記の点に注意した上で商標を作成してください。

• 1商標の標準文字として使用できる文字数は30字以内
• 1文字分の空白（スペース）は連続して用いることはできない

標準文字に指定されていない記号を商標に含めたい場合は？

標準文字に指定されていない記号を商標に含めたい場合は、文字商標ではなく、「図形商標」または「ロゴ商標」の態様で出願すれば問題ありません。
ここで、「図形商標」は「絵や図形だけでできている商標」であり、
「ロゴ商標」は「文字と絵・図形が組み合わされた商標、または、文字にデザインが加えられた商標」です。

出願の態様として、図形商標またはロゴ商標のいずれかを選択すれば、自身が希望する記号を商標へ自由に用いることができます。

例えば、以下の商標のように、明朝体やゴシック体等の標準的な書式が使用され、かつ標準文字に指定されていない記号（「？」・「○」）が含まれる商標は、ロゴ商標として出願され、後に商標登録されています。

（登録商標の例）

登録番号：第6531625号

登録番号：第6435243号

出願予定の商標に、標準文字に指定されていない記号が含まれていても大丈夫です。上記登録例のように、ロゴ商標（図形のみからなる商標は図形商標）として出願すれば問題ありません。

基本的には、自分の使用したい記号が商標に使えるんだね！ただ、記号の種類によって、文字商標か図形（ロゴ）商標かを選択する必要があるのか。
いずれにせよ、記号も使えるなら安心だ！商品に付ける商標が記号入りのものだったら、その商標は目立つだろうね！

そうですね。ただし、指定される標準文字は常に同じ文字ではありません。なので、使用したい記号が標準文字に指定されているか、出願前に確認してくださいね。

　標準文字に指定されている記号の種類は、今後も更新される可能性があります。そのため、標準文字を使用して出願したい場合は、出願の度に、使用したい記号が標準文字に指定されているか否かを確認する必要があります。指定されている標準文字の種類については、特許庁のホームページをご確認ください。

誤って、変更前の標準文字に含まれている記号をうっかり使わないようにしなきゃ・・・

自身の使用したい記号が、今も標準文字として使用されているか不安であれば、念のために商標の専門家に確認するのも一案ですよ。

そうだね、商標出願の経験が少ないうちは、専門家に相談した方が安心だね！

まとめ

　本記事では、商標に使用する記号について解説致しました。記号を使用した商標を出願する際に疑問点が生じた場合は、当所までお気軽にご相談ください。
例えば、当所のサービス「Amazing DX®」をご利用の際は、当所ホームページのチャット機能からご相談いただけます。いつでもご利用くださいませ。