商標登録と使用許可(使用許諾)について 商標登録後 2022年5月30日 2024年7月12日 Amazing DX guide 今度、事業を拡大して、我社の商品を日本の各地方に大規模に販売することになったんだ 我社が提携している企業に、その商品の関西地方での製造、販売を依頼しようと思っているんだ 商品の名前が商標登録されているのでしたら、登録商標の使用の許諾、つまりライセンス契約をしておいた方が良いですよ 1.商標権の使用許諾とは? 商標権とは? 商標法により保護された独占排他権 商標権者は、登録を受けた商標(例:文字・ロゴ)を独占的に使用することができます。 使用許諾とは? 商標権者は自分で登録商標を使用するだけでなく、登録商標を第三者に使用許諾(ライセンス契約)して、登録商標を第三者に使用させることができます。 使用を許諾された者は、ライセンス契約で設定した範囲内において、登録商標を使用する権利を有します。 ここで、ライセンス契約で設定した範囲内というのは、例えば、ある一定の期間(例:3年間)、所定の地域範囲(例:関東地方)のことなどを指します。 商標権者は、対価として使用料(ライセンス料)を取得することができます。 2.ライセンスに種類はあるの? 専用使用権 専用使用権者は、設定行為で定めた範囲内において、指定商品・役務(サービス)などについて登録商標の使用をする権利を占有します。 つまり、設定行為で定めた範囲内において、専用使用権者だけが登録商標を使用することができます。 また、専用使用権者は、専用使用権を侵害する者に対して、差止請求と損害賠償請求を行うことができます。 登録が効力発生要件となり、専用使用権を特許庁に登録することによって、専用使用権の効力が発生します。 通常使用権 通常使用権者は、設定行為で定めた範囲内において、指定商品・役務(サービス)などについて登録商標の使用をする権利を有します。 つまり、商標権者は、通常使用権を複数人に同時に許諾することができます。(1つの企業等のみに通常使用権を許諾し、独占的に登録商標を使用させる「独占的通常使用権」というのもあります。) 登録が第三者対抗要件となり、通常使用権を特許庁に登録しなければ、後から商標権を取得した者に対して対向することができません。 しかし、通常使用権の登録をするかしないかは当事者間で自由に定めることができるため、当事者間に通常使用権の登録の特約がなければ商標権者に登録義務は原則として生じません。 なお、登録商標と類似する商標については専用使用権及び通常使用権を設定することができません。 3.ライセンスの登録・申請の方法は? まず、当事者間で、商標使用許諾の契約を締結します。 許諾商標を特定し、使用することのできる商品などの範囲、使用できる地域、使用できる期間、ライセンス料などの取り決めをします。 次に、専用使用権を登録する場合は「専用使用権設定登録申請書」、通常使用権を登録する場合は「通常使用権設定登録申請書」を記載し、特許庁に提出して登録申請を行います。 4.商標権者の監督責任 商標権者は、専用使用権者または通常使用権者に対し、相当の監督責任を負います。 専用使用権者または通常使用権者が、品質誤認・出所混同が発生する(劣悪な品質を含む)ような不正使用を行った場合、商標権者がその事実を知らず、相当の注意をしていた場合を除き、商標権全体が取り消されますので、注意する必要があります。 ライセンス契約には時間と費用がかかるため、事業の前に、商品名を検索し、登録がないことを確認し、商標登録を行うことをおすすめします。 以下のAmazingDXは、時間と費用を削減した、新しい商標調査・出願サービスです。皆様の商標出願を強力にサポートします。 AmazingDXは経験の豊富な大手の国際特許事務所が提供するサービスなので、安心です。関連情報や一般のお客様の質問もお受けします。 商標出願の前にリスクを回避しましょう! リスクを事前に確認しませんか?商標検索することで、競合他社や既存の権利者との衝突リスクを減らせます。 まずは、商標とヨミガナを入力し、特許庁に出願されている商標を無料で検索してみましょう。 商標 : ヨミガナ: 無料で商標検索する この記事の監修者: HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK 大阪法務戦略部長 八谷 晃典 スペシャリスト, 弁理士, 特定侵害訴訟代理人, 監修者