人をブランディングするとは?その方法を紹介!

ブランディングを始める前に

エレガントなイメージの会社ってあるよね。この間、その会社の社員さんと商談をする機会があったんだけど、とても礼儀正しく上品で、会社のイメージ通りの人だったんだ。その会社のことをもっと好きになってしまったよ。
それはもしかして、パーソナルブランディングが行き届いているのかもしれません。

この記事では、人をブランディングするとはどういうことか、そのメリットやデメリットは何なのか、人をブランディングする方法などを解説します。

目次 Index
    1. ブランディングを始める前に
  1. ブランディングとは
  2. 人のブランディングとは
  3. 人のブランディングの意義
  4. メリット
    1. 差別化が図れる
    2. 利益率が上がる
    3. 信頼の醸成と売上安定
    4. 組織全体としての価値の上昇
  5. デメリット
    1. 代えが利かない
    2. 信用失墜によるダメージ
  6. 具体的なブランディング方法
    1. 市場分析
    2. 自分の強みの分析
    3. アウトプット
    4. フィードバック
  7. お困りの方へ

ブランディングとは

ブランディングとは、一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会では、「ブランド・アイデンティティとブランド・イメージを一致させる活動のこと。」と定義されています。
つまり、企業目線でのブランドの価値と、顧客目線でのブランドの印象とを一致させる活動、ということです。

自社やその商品・サービスの特徴と、競合企業やその商品・サービスとの違いを明確にし、その違いを顧客側が認識することで、顧客の購買を促進させる活動のこと、と言うこともできます。

また、製品・サービスの販売促進のために行われるあらゆる活動をマーケティング活動と呼びますが、ブランディングは、ブランドイメージを向上させることで販売促進につなげるものですので、マーケティング手法の一つとして考えることもできます。

人のブランディングとは

一方、人のブランディングというと、商品やサービスではなく、その人と他の人との違いを明確にすることで、その人ならではの価値を印象付ける活動ということになります。

そして、人をブランディングすることを、「パーソナルブランディング」や「セルフブランディング」とも呼びます。
パーソナルブランディングとセルフブランディングは、どちらも同じ意味で使われることも多いものであるため、その定義は判然としていません。

しかし、一般的に以下のことが言われています。
・パーソナルブランディングは、組織に属する個人が組織のイメージ向上を目的として、組織から又は自らの要請で、自らをブランディングすること。そのため、組織のブランドイメージと共通するイメージでのブランディングを行うことになります。
・セルフブランディングは、組織に属さない個人が、自らの要請で、自らをブランディングすること。個人事業主が自らをブランディングする場合はこちらです。狭義では、SNSでの個人のブランディングを指すこともあります。インターネットが普及した現在、魅せ方次第で、一気に有名・人気になれる時代になり、セルフブランディングの重要性が高まってきています。

ここでは、パーソナルブランディング、セルフブランディングの両方に共通する、人のブランディングという面にスポットを当てて紹介します。

人のブランディングの意義

自社の事業・競合他社の事業・顧客のニーズが重なる市場は、レッドオーシャンとも呼ばれ、市場競争が激化する傾向にあります。
事業主間で低価格化競争が起こりますので、その市場での長期のビジネスは、会社や事業の疲弊に直結します。
レッドオーシャンから逃れるためには、競合他社が存在しない、それでいて顧客からのニーズがある市場、つまりブルーオーシャンと呼ばれる領域に市場を定める必要が出てきます。

その領域にたどり着くには、差別化がキーワードとなります。

商品やサービスのブランディングもですが、会社の希望するブランドイメージに社員を近づけていくパーソナルブランディングや、自身が希望するイメージに自らを近づけているセルフブランディングも、競争激化市場を生き残り、他者と異なる価値観を見出すためのもの、つまり他者との差別化のためのものと言うことができます。

逆に、ブランディングがしっかり出来ていない場合は、他者との差別化が図れず、結果的に価格競争に巻き込まれ、レッドオーシャンに沈むことになってしまいます。

パーソナルブランディングやセルフブランディングによって、具体的にどういった効果があるのかな。

メリット

人に対しブランディングをしっかり行うことによって、以下のような効果が得られます。

差別化が図れる

値段や品質に差がない商品やサービスの場合、名前を知っているブランドのものを選びたくなります。両方名前を知っているブランドであれば、よりブランドイメージがよいものの方を選んでしまいがちです。

それと同じで、人のブランディングが成功すると、色々な人がいる中から、「〇〇さんに依頼しよう」、「〇〇さんから購入したい」と思ってもらえるようになります。

自分自身がブランドとなり、あなたの商品・サービスを、競合する他社のものから差別化してくれます。

利益率が上がる

良いイメージのブランドや、認知度・信頼度の高いブランドは、それだけで売れやすくなります。

多少強気な価格設定にしても、「〇〇さんの商品/サービスだからきっといいものだ!」という気持ちで顧客がついてきてくれるようになります。

信頼の醸成と売上安定

〇〇さんに依頼してみて、とても良い仕事をしてもらったな、〇〇さんだからこそできたサービスだったな、と思われると、リピーターが付くようになります。

良いイメージのあるブランドの商品やサービスは、何度もくり返し購入・利用したくなるのと同様です。

組織全体としての価値の上昇

組織の希望するブランドイメージに社員を近づけていくパーソナルブランディングに成功した場合となりますが、社員一人一人に価値が付与されることで、社員の属する会社にもその価値が上乗せされます。

「〇〇さんが所属する会社なので、きっとよいサービスを提供しているのだろう。」、「〇〇社は、親切な社員ばかりで、親切な良い会社だな。」と、一人一人の社員から受け取ったブランドイメージから、会社自体のブランドイメージが構成されることがあります。

顧客に抱かせたいイメージに基づいて、社員間でブランドイメージを共有し、統一した行動をとってもらうことで、一人一人の営業成績が上がるだけでなく、組織全体としての売上げアップに繋がります。

デメリット

代えが利かない

パーソナルブランディング、セルフブランディングに成功すると、自身がブランドとなるため、顧客にとっては「あなたでなければダメなのだ!」という状態になることがあります。

嬉しいことにたくさんの業務が舞い込んでくるようになったとき、代えが利かないために、業務量の多さによりパンクする可能性があります。

また、もしも怪我や病気、出産、介護等で休職することになった場合、誰かに業務を引き継ぐことになるかもしれません。しかし、素晴らしいサービスを提供してくれるあなただからこそ仕事を任せたいと顧客は考えてくれているため、引き継いだ途端、顧客離れが起こる可能性があります。

信用失墜によるダメージ

時間を掛けて育んできた自身のブランドイメージですが、一度信用を失うと、そのブランドイメージが180度変貌します。
自身に信用できない人としてのイメージが付きまとうことになり、このダメージは経済的にも精神的にも辛いものとなるでしょう。

そしてその信用回復およびブランドイメージの刷新には多大な時間と労力を要します。

具体的なブランディング方法

基本的に、対象が人となっただけで、通常のブランディング手法と変わりはありません。

市場分析

どの市場をターゲットにするかで、ブランドの目指す方向が変わります。
まずは、自分のしている事業についてや、顧客の求めるものや競合他社の方向性についての情報を集め、前述しましたブルーオーシャンとなり得る市場をいくつか見つけましょう。

具体的にどのように分析すればよいかお悩みの方は、以下の「ブランディング戦略に有用なフレームワークとは?」にある、3C分析などをご参考下さい。

自分の強みの分析

次に、他者から見た、自分自身の強みを分析します。
個人事業主等で自らをブランディングする場合、つまりセルフブランディングの場合は、自分で自分の強みを書きだしていくのもよいですが、他者が求める自分になる必要があるため、他者に分析してもらう方が現状を把握しやすいです。
そして、市場分析で見えたターゲットとなり得るいくつかの市場のうち、自分の強みを生かせる市場がないかを考えます。

対して、従業員のブランディング、パーソナルブランディングを始めようとする方は、個々人の強みを分析する前に、組織としての強みを分析する必要があります。
なぜなら、組織目線でのブランドの価値を把握し、その枠をはみ出さないように従業員のブランディングを進める必要があるからです。
ここで、組織・会社の強みは、業界全体の状況なども把握する必要があることから、自身で全て認知することは難しいことが多く、SNS等での調査を経てフレームワークを用いて自社の強み・弱みを分析することがあります。
組織の強みが分かったところで、組織の強みを助けるような従業員個々人の強みを分析します。

ここで重要なのは、自分から見た強みではなく、顧客が求める強みを前面に打ち出す必要があるということです。
丁寧な作業が強みだ、と思っていても、顧客は丁寧さよりもスピードを求めている可能性があります。
需要(市場)に合わせた強みを考えてみてください。

アウトプット

ターゲットと強みが決まったら、ブランドの価値つまりブランドアイデンティティを形に表し、顧客とブランドとの接点となるものを作っていきます。
決まったことは、ブランドガイドブックなどにまとめておくのがよいでしょう。ブランドガイドブックとは、商標使用の決まりや顧客対応のルールなど(商標は何cm以下のサイズにはしない、白黒では使わない、などといったものから、顧客へ向けて挨拶する時の目線や声量、なぜそのように行動する必要があるのかの説明、など)そのブランドを構築するための細かな決定事項や事例を記載したものです。
例えば、以下のことを決めたり作ったりします。
・ブランドネーム
・ブランドマーク
・ブランドのデザイン
・キャッチコピー
・Webサイト
・商品のパッケージデザイン
・店舗の外装や内装
・スタッフの制服
・広告
・ブログなどのSNS

次に、それぞれの決定事項を形にしていきます。
例えば、ブランドネームやマークが決まれば、商標出願を行います。
Webサイトの方向性が決まれば、制作会社に相談し、実際にサイト作成を依頼します。
包装や制服の発注、メディアへの露出なども検討することになるでしょう。

すでにこれらのことが決まっているパーソナルブランディングの場合、自分のキャッチコピーを決め、それにあわせた行動や話し方を意識するようにします。
ここでのキャッチコピーは、ぱっと見た時に、魅力があるように見える・興味を持つような言葉であり、かつ、顧客が理解できる文字列を選択するようにしましょう。
発信力が強いキャッチコピーであった方が、目に留まりやすかったり、記憶に残りやすかったりという点で有利だからです。
顧客が理解できないようなキャッチコピーをつけると、逆に胡散臭くなりますのでご注意ください。

例えば、屋根の修理に特化した専門家であるということを表す時に「ルーフリペアマスター」や「屋根修繕師」とするよりも、「キャリア50年 屋根の修理専門家」の方がスキルを持っていることが具体的に表現されており、分かりやすくてよいですね。

フィードバック

ブランディングにおいて、顧客の反応を検証することは非常に大切です。
SNSやWeb広告のアクセス解析、利用者へのアンケート調査などによって、ブランディングの効果がどれ程出ているのかの効果を確認します。

結果が良いものであれば、確立しつつあるブランドイメージを棄損しないよう、ブランドガイドブックに記載の事項を遵守するのがよいでしょう。
もし、売上げが落ちるようなことがあれば、時には顧客からのフィードバックに応じて緩やかに変更を加えることが必要かもしれません。

ブランディングは中長期的にじわじわと効果が現れるものであるため、短期の結果のみで焦って判断することは避けた方がよいでしょう。
フィードバックの結果を見ながらブランドを守るための施策を講じることがポイントとなります。

高級食パン専門店や、カレーパン専門店なども、うまく差別化が図られている例かもしれないね。
「アパレルECサイト立ち上げ職人」、「SNS開示請求を年100件こなす弁護士」などの経験や実績を基にしたキャッチコピーも安心感があっていいかも。色々な方向からのブランディングがありそう。
そうですね。それだけ素敵なキャッチコピーが次々に思い浮かぶということは、実は気付いていないだけで、どこまでもブルーオーシャンが広がっているということなのでしょう。
ブルーオーシャンを見つけるための最初の市場分析と、その後顧客へ浸透させるブランドマークなどのデザインやブランドコンセプト決めが非常に重要になりますね。これらは知識としてはあっても、いざ実践しようとすると非常に難しいものです。一緒に考えていきましょう。

お困りの方へ

セルフブランディング、パーソナルブランディングのメリットやその方法について紹介してきましたが、いざご自身でされるのは難しいと感じられるかもしれません。

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supervisor
Supervisor for the article:
HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
大阪法務戦略部長 八谷 晃典
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