ブランディングにおけるパッケージデザインについて

商品パッケージの役割

次の新商品はとても自信があるんだけど、競合他社も取り扱っている商品だから、お客様に自社の商品を手に取ってもらうには、どんな工夫が必要なんだろう?
商品パッケージには商品の特徴を伝える役割がありますから、消費者の目に留まるようなパッケージデザインを考えるのも一つの案ですよ

商品パッケージには、商品を保護する役割と、消費者に商品の特徴や魅力を伝える役割があります。
そのうち、ブランディングの点から、後者の役割を考えてみましょう。
店頭で同等の商品が並んだ場合、自社の商品を手に取ってもらうには、パッケージデザインが重要です。

パッケージデザインの重要性

現代は、スーパーやコンビニで買い物をする人が多く、商品自体が消費者にアピールをし、選んでもらうことが求められる時代です。
パッケージはネーミング、ロゴ、色、キャッチコピーなど、基本的なブランド要素が多く集約されています。また、商品の情報や、安心・安全な商品であることを記載する重要な目的も担っています。
そして、パッケージデザインは、購入~使用、廃棄に至るまで、常に購入者に接する頻度が高いブランド要素ですので、ブランディングにおいて大変重要なツールです。

ブランディングにおけるパッケージデザインの役割

1.商品の特徴、価値を視覚的に伝える

パッケージデザインを構成する要素は、ネーミングや商品ロゴのデザイン、色、キャッチコピーなどです。
人は、8割以上の情報を視覚から得ていると言われ、視覚からの情報に強く左右される生き物です。つまり、パッケージデザインの視覚的要素が、消費者の購買心理や行動に影響するのです。だからこそ、パッケージデザインが重要になります。
パッケージデザインによって、商品の良し悪しや購入するかどうかの判断がかかっているといっても過言ではありません。そうすれば、商品の売上をも左右します。

2.他の商品との差別化

実際に商品が並ぶ店頭では、すぐ隣に競合他社の商品が多数並ぶような、厳しい環境といえます。
ここでパッケージデザインが目指すのは、消費者の目に留まり、特徴を理解され、そして手に取ってもらうことです。

3.自社ブランドの認知

パッケージにそのブランド独自の「商品らしさ」「企業らしさ」が表現がされているかという点も重要です。
一度購入した消費者に良い商品だと思ってもらえても、どこの商品か覚えていなければ、再度購入してもらえる可能性は減ってしまいます。
パッケージデザインが消費者の心に残り、ブランドや商品を認知してもらえる存在とならなければなりません。

このように、パッケージデザインは商品の宣伝・PR、 そしてブランド力さえも左右する存在といえます。

では、消費者の興味を引くパッケージデザインとはどうやって考えればよいでしょうか。

パッケージデザイン制作のポイント

・わかりやすい

消費者が商品を理解するために使う時間はたったの数秒程度です。そのわずかな時間で商品の情報を理解してもらい、商品に興味を持ってもらうために、一目見て、商品の一番のアピールポイントが理解できる、わかりやすいパッケージデザインにしましょう。
売り手側が色々と伝えたいことがあったとしても、あまり詰め込みすぎると、結果として何が言いたいのかが伝わらなくなります。一番伝えたいことを明確にし、それを簡潔且つ魅力的なメッセージ(ネーミングやキャッチコピー)にして的確に情報を伝えることが大切です。

・記憶に残りやすい

あるブランドや商品を思い出すときに、形や色、マークやキャラクターなど、パッケージデザインのイメージから思い出されることがあります。
ロゴデザイン、色、イラストや写真などのビジュアル、グラフィックパターンや模様、箱や容器の形状など、他の商品との違いを認識してもらうためにも、個性的で新規性のあるデザイン要素の開発が必要です。
また、一発で目を引くパッケージデザインは、話題になりやすく宣伝効果も期待できます。

・共感されやすい

そのブランドや商品がターゲットとする消費者層によって、色や文字の大きさなど、共感されやすいデザインは異なります。年代や性別などターゲットとする消費者層を明確にすることが大切です。
また、高級品に対しては、上質感や高級感などがデザインにも求められるなど、商品の価格帯もデザインに影響します。
季節のイベントやトレンドを取り入れたパッケージデザインも、特別感があり、消費者に興味を持ってもらいやすいです。

パッケージデザイン制作での注意点

・誇張表現は避ける

過度な表現は、ブランドのイメージ低下にもつながりかねません。写真やイラストを使用する場合は、誇張しすぎない実物に近いもの、キャッチコピーは信憑性のあるデータを用いて、消費者の信用を裏切らないパッケージデザインを心がけましょう。

・基礎的な部分は変えない

消費者には、「この商品はこのデザイン」というイメージが存在します。例えば、飲料であれば、こんな大きさ・こんな形の容器に入っている、中身の色と容器の色のイメージが合っている、などです。
この基礎部分を変えてしまうと、商品が「何であるか」が瞬時にわからず、自分が探しているものかどうかを判断する前に、消費者が商品から遠ざかってしまうようになります。
リスクが高くなる場合がありますので、基礎的なイメージは変えないよう、その中で新しいデザインを考えましょう。

実際に手に取ってもらえる店頭で、まず「気になる」と思ってもらわなければいけないね。せっかく商品に自信があるのに、パッケージデザインで台無しになってしまわないよう、しっかり検討しないといけないことがわかったよ!

パッケージデザインのリニューアル

前述のように、パッケージデザインは売り上げに影響するため、多くの会社はコストと時間をかけ、最高のパッケージを作り上げる努力しています。パッケージデザインによるブランディングは、新商品だけでなく定番商品においても必要です。全国的に知られているような定番商品や人気商品も、時代に合わせたり、獲得したい消費者層が変化したり、実はデザインを少しずつリニューアルしています。むしろ、発売当時からずっと同じパッケージデザインを採用している商品はほとんどないでしょう。
また、商品の中身に変更を加えなくても、パッケージデザインをリニューアルするだけで、売上がアップした例も多いです。

パッケージをリニューアルするメリット

パッケージは、それ自体が広告としての役割がありますので、新デザインに変更することで新鮮さがプラスされ、商品イメージを刷新することができます。
そして、リニューアルされた商品というのは、話題になりやすく、店頭でも目立つところに並べてもらいやすいこともあります。そこから新しい顧客層を開拓していくこともできます。
このように、消費者の関心を集めて商品の販売を活性化することが一番のメリットです。

パッケージをリニューアルするデメリット

長く親しまれてきたパッケージをリニューアルするということは、これまでの固定客が離れてしまうというリスクも少なからずあります。商品名やロゴなどをわかりやすくし、商品の世界観やブランドイメージが崩れないようにすることが大切です。リニューアルの際には、どの部分に変更を加え、どの部分を残すべきか、慎重に検討しましょう。

これからの商品パッケージ

インターネットでの買い物を利用する消費者が増えている現在、画面越しで商品の情報を得ることになります。そのため、商品パッケージは画面越しでも伝わりやすく且つ映えるデザインが求められるでしょう。
さらに、最近では、ラベルレスの商品が登場しているように、環境問題に配慮した包装も求められています。

また、「SNS映え」という言葉があるように、映えるパッケージデザインはSNSに投稿され、拡散が狙えます。映えるパッケージデザインを制作することは、売上アップに大きく影響するでしょう。

まとめ

ブランディングにおいて、消費者の目を引くパッケージデザインとはどんなものかご紹介しました。
消費者が商品を手に取る動機は、「いかに魅力的なパッケージか」というところが大きく、それは、ブランドイメージ、企業イメージ、商品の売り上げまでも影響します。
パッケージデザイン制作には欠かせないネーミングやロゴなどは、しっかり商標出願・登録をしておき、消費者に手に取ってもらえるパッケージデザインを目指しましょう。

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この記事の監修者:
HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
大阪法務戦略部長 八谷 晃典
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